不用品回収の相場とは？悪徳業者に騙されず安く依頼する方法

大掃除、引越し、空き家の処分など大量の粗大ごみが発生した時の強い味方が不用品回収業者です。基本的に、どんな廃品でも引き取ってくれる上、引取対象物が置いてある場所まで取りに来てくれるので大変便利です。しかし、不用品回収業者に引取依頼する際に心配する点が二つあります。

一つ目は不用品回収に掛かる費用の相場がわからないことです。多くの人は不用品回収業者を利用することは滅多になく不用品回収費用の相場観がない為、どのくらいの料金が妥当なのかわかりません。スーパーで大根1本、キャベツ1玉などを高い、安いと判断できるのは相場を知っているからです。不用品回収における相場を知らないのは普通のことです。日常的に不用品回収を頼むことはないからです。この記事の前半では相場観を身につけるために、不用品回収費用の相場の具体例を載せています。不用品回収にはどのようなサービスがあり、どのくらいの相場なのかがわかります。

心配な点の二つ目は、悪徳業者に騙されないかです。相場がわからないことと共通するのですが、一般の人は普段から不用品回収をお願いすることがないので不用品回収業者の良し悪しの判断材料がありません。この記事の後半では悪徳業者の見分け方や失敗しない不用品回収の依頼方法を解説しています。不用品回収の相場観と悪徳業者の見分け方を知ることで不用品の片付けを成功させる確率はグッと上がります。特に不用品回収費用の相場観を身につけることは悪徳業者に騙されないための大事な要因となります。まずは不用品回収費用の相場観をある程度でも会得することです。相場を知れば業者選びの核になる判断基準ができ、自然と悪徳業者を回避する術も身につくでしょう。

不用品回収にはどんなメニューがあるの?

商品やサービスの相場を知るためにはまずどんなメニューがあるか知る必要があります。不用品回収はどのようなメニュー(料金体系)があるのでしょうか?

メニュー① 品目別料金（基本料金+品目ごとの料金）

品目ごとに料金を設定しています。多くの不用品回収業者ではこれに基本料金をプラスして総額をだします。品目別料金で不用品回収を依頼すると、1点1点に料金を加算されていくので回収品目が多いと割高になることが多いでしょう。

メニュー② トラック積み放題・定額プラン

（軽トラック○○円/1台、1.5tトラック○○円/1台、2tトラック○○円/1台など）
トラック1台をチャーターして車両の大きさによって定額の料金を設定しています。対象トラックに積めるだけ積めるので、お得感と料金の明瞭感が高く、多くの不用品回収業者が取り入れている料金体系です。注意したいのは不用品回収業者によってトラックに積載できる高さに違いがあり、実質の不用品回収量には大きく差がでることです。トラックごとの費用の相場を見るだけでなく、トラックに積載できる高さにも留意しましょう。

メニュー③ 実際の体積量で算定

実際のトラックに載せたときの体積量で料金を算定します。品目別に見積もると数が多い場合に高額になり、積み放題では中途半端な量の時に割高になります。この方法では、まとまった量で不用品回収費用を算出するので、個別に積算するより安く、積み放題より柔軟に料金が変わるので、メニュー①と②の良いとこどりのタイプといえます。

それでも注意する点があります。メニュー①と②は料金がわかりやすく、しっかり処分品を伝えておけば見積金額が正確に算定できます。メニュー③は事前にある程度の料金が算定できますが、最終的な料金は現地で確定します。その為、いざ不用品回収をしてもらう際に思った以上に費用が掛かり困ることがあります。

対処方は二つです。一つ目は事前に不用品回収費用の出張見積もりをしてもらうことです。出張見積もりに対応している業者を候補に加えましょう。二つ目は、当日、納得がいかなければキャンセルOKかどうか確認することです。現地確認で思ったより高くなるかもしれません。事前にある程度の目安の料金を出しておくことは大切ですが、最終的に大きく見積額が違っていた際に断ってもいいことを明確にしている業者を選びましょう。

相場を理解すれば大きな失敗を防げる!

ここからは不用品回収の相場について見ていきましょう。冒頭でも触れたように、不用品回収の相場観のある人は、関係業種に就業している人でもない限りあまりいないと思います。相場観を身につける方法は多くの不用品回収業者のウェブサイトを見ることです。ネット上で料金を掲載している業者は適切な料金を掲載している可能性が高いです。不用品回収を依頼する業者を探すつもりでネットを調べれば、自然と相場観が身についていくでしょう。以下に品目別、メニュー別の相場を載せています。これをチェックするだけでもかなりの相場観が身に付きます。

家電・家具の不用品回収費用の相場（大きさ、メーカーによって変動）

まずは、品目別の相場です。最も料金に影響するのはサイズです。特に大きさに着目することで相場観が養えます。

【家電の相場】
洗濯機：5,000円～
冷蔵庫：5,000円～
テレビ：4,000円～
エアコン：5,000円～
電子レンジ：500円～
食器洗い機：2,000円～

【家具の相場】
ベッド：5,000円～
ソファ：6,000円～
テーブル：3,000円～
タンス：5,000円～

【趣味、スポーツ用品の相場】
スキー板、スノーボード：1,500円～
ピアノ：10,000円～
ギター：500円～
自転車：500円～

不用品回収の品目別の相場はこのような金額になります。

トラック積み放題・定額プランの相場（トラックのサイズによって変動）

積み放題プランの相場を見ていきましょう。実は同じ軽トラックでも、ベニヤ板を両サイドに立てかけると積載量がグンと上がります。相場を理解し、積載量まで確認することで適正な業者を見極める精度が上がります。

【軽トラック積み放題の相場】
15,000円～25,000円　※概ね一人暮らしの不用品回収量

【1.5ｔトラック積み放題の相場】
35,000円～
※一人暮らしでも多めか、ファミリー少な目の不良品回収量

【2ｔトラック積み放題の相場】
55,000円～
※ファミリー多めの不良品回収量

【4ｔトラック積み放題の相場】
80,000円～
※空き家一軒家を丸々不用品回収

積み放題・定額プランの相場は以上です。

不用品回収で考慮すべきオプション料金とは?

多くの不用品回収業者でオプション料金と呼ばれる相場費用が設定されています。基本的にどんな不用品回収作業でも、前提としているのはスムーズに積み込みをして引取までを行う最低限の作業です。想定を超える作業についてはオプション料金として上乗せします。

オプション料金の相場は以下のような作業が対象になります。

・養生作業：壁や床を傷つけないように保護する作業（相場 2,000円～）
・階段搬出：2階以上の住居からの搬出作業（相場 1,000円/1回ごと）
・取外し作業：エアコンなどの取外し作業（相場 4,000円～）
・早朝料金・深夜料金：通常の営業時間外の作業（相場 5,000円）
・増員：複数人での作業（相場 6,000円～）
・荷造り・仕分け：回収前の荷造りや分別作業（相場 5,000円～）

このような作業は依頼者によっては必要ないこともあるため、通常料金には上乗せしていません。そのためオプション料として追加して不用品回収料金を調整しています。これは不用品回収業者からしても依頼者を公平にする観点からは致し方ない所です。もし、負担の大きい作業を想定して料金設定をすると割高になります。円滑に不用品回収ができる作業の料金から必要に応じて上乗せしていく形がフェアと言えるのです。

不用品回収業者に潜む2種類の悪徳業者とは?

それでは、次に不用品回収に関わる悪徳業者を見ていきましょう。悪徳業者は大きく2種類に分類します。

一つ目は環境に優しくない悪徳業者です。こちらは回収した不用品を不法投棄する業者です。もちろん違法行為なので決して許されません。不用品回収物を不法投棄をしている業者とわかっているなら利用してはいけません。利用する側が注意するのは、著しく料金が相場からかけ離れている場合です。それも相場よりも安く、です。相場よりも安いことは何が問題なのでしょうか?不用品回収料金の相場は適正に処分するために必要な費用が基準になります。正当に処分するためには定められた方法、手順で行う必要がありますが相場よりも大幅に安い料金で不用品回収をしても、合法的に処分できない、する気がない可能性があります。もちろん相場より安くても必ず悪徳業者というわけではなく、処分ルートや企業努力により低価格を実現していることもあるので一概には言えません。それでも相場から大きく外れている料金で不用品回収を行っている業者には、どうしてそれほど安いのかを確認した方がいいでしょう。

二つ目は環境ではなく利用者に優しくない悪徳業者です。こちらは、相場よりも高額の請求をする不用品回収業者ですが、問題なのは請求するタイミングです。良心的な不用品回収業者の場合、事前に見積もりをして料金を確認します。遅くとも作業開始までには、利用者の同意を得ています。それ以上の追加料金は発生させないのが原則ですが、万一、追加費用が発生する可能性がある場合は、そのことも利用者にしっかり理解してもらったうえで作業を開始します。悪徳業者は利用者に十分な説明をしないまま、見積書も発行せず不用品回収作業が終了した後に、追加料金と称して多額の請求をしてきます。この手の悪徳業者に対しては相場を理解するだけでは不十分です。なぜなら相場以上に高い請求を突きつけてくるのは不用品回収作業が終わった後なので、相場を知っていてもこのような悪徳業者に事前に対処できないからです。対処方法は、必ず見積書を出してもらい明確な書類を残しておくことです。悪徳業者は文字通り悪意をもって高い料金を請求してくるので事前に料金を提示されても納得できる金額ではありません。不用品回収業者に見積書を出させることで、前もってお互いが不用品回収費用を確認したという証明になります。悪徳業者は自分たちに都合の悪い証拠を残すことを嫌います。こちらが要求しても正式な見積書を出してくれない業者は悪徳と考えてもいいでしょう。その他の悪徳業者の見抜き方としては、ホームページの有無や所在地が明確かどうかを確認することです。費用と時間をかけてホームページを作成している不用品回収業者は安易に不正行為に走る悪徳業者ではない可能性が大きいです。また、会社の所在地がわからないことは商売をする上でデメリットしかありません。それでも所在地を隠す業者は真面目に営業する気があるとは思えません。また、家に携帯番号だけ書かれた不用品回収チラシを投函する業者も、会社の所在地がわからないので同様に注意する必要があります。

相見積もりは重要なステップ

不用品回収業者へ処分を依頼する際は相見積もりを取りましょう。抵抗のある人も多いと思いますが、不用品回収を無事に済ませたいなら相見積もりは欠かせません。相場が分からないサービスでは特に重要です。なぜなら、相場がわからなければ一社だけ不用品回収費用の見積もりをとっても良否の判断ができないからです。不用品回収に関するさまざまな相場を見ていきましたが、それだけで相場観が完璧に身につくものではありません。3社程度の相見積もりを取って相場を比較検討することが失敗しない業者選びには重要です。

不用品回収業者以外の処分方法

最後に不用品回収業者以外の処分方法について見ていきましょう。

自治体のゴミ収集

皆さんご存じの自治体のゴミ収集は、不用品回収業者の相場の半額程度での処分が可能です。所属する地域によって費用が違うので確認してみましょう。

リサイクルショップの買取

買取ってもらえば不用品回収の費用でマイナスになるどころか収入でプラスになります。使えそうな家財は売却も検討しましょう。

その他

友人、知人に譲ったり、ネットを利用してオークションやフリマサイトなどで売却したりとさまざまな選択肢があります。処分する時間があるなら相場などたくさんの情報を集めて検討しましょう。

まとめ

どんなサービスでも相場観の成熟度と悪徳業者の数は反比例の関係になります。相場観が成熟してみんなが不用品回収の相場を知るようになると悪徳業者は減っていきます。相場を理解している人を騙すのは悪徳業者からすると難しいのです。不用品回収を依頼するときにはしっかり情報収集をして相場観を養い、悪徳業者に騙されないようしっかり準備をしましょう。上手に不用品を処分するだけで何倍も得することも珍しくないのです。

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