一見すると個人での処分ができないと思われている仏壇。
しかし仏壇は自分で処分できます。
ただし処分する前に「閉眼供養(へいがんくよう)」を済ませる必要があります。
また不用品回収業者に処分を依頼する場合は、以下の3点に注意しましょう。
・親族の同意を得る
・仏壇の中身を空にする
・備品の処分方法を検討する
この記事では不用品回収業者を利用した場合の仏壇の処分について、詳しく解説していきます。
「仏壇の処分前には「閉眼供養」が必須」
仏壇の処分前には「閉眼供養」が必須になります。
「閉眼供養とは」
仏壇を個人で処分することは可能なものの、必ず行わなければならないことがあります。
それは「閉眼供養(へいがんくよう)」です。
「閉眼供養」は「御魂(みたま)抜き」だったり「お性根抜き」とも呼ばれる供養のことで、要するに仏壇から魂を抜く儀式になります。
仏壇は家庭において神聖な場所になるため、容易に処分できるものではありません。
閉眼供養を行い、しっかりと魂を抜いた上でただの木の箱に戻す儀式が必要になります。
「仏壇の処分は不用品回収業者に依頼できる?」
仏壇の処分を不用品回収業者に依頼できるのか詳しく解説します。
「依頼は可能」
結論から言うと、不用品回収業者に仏壇の処分を依頼することは可能です。
ただしすべての不用品回収業者が対応しているわけではないので、事前に仏壇の処分に対応しているか問い合わせすることをおすすめします。
また業者へ仏壇の処分を依頼する場合は、必ず閉眼供養を済ませておく必要があります。
前述していますが、魂を抜いてただの木の箱の状態になった仏壇でないと処分はできません。非常に重要な儀式なので必ず行いましょう。
「仏壇処分の費用相場」
仏壇処分の費用相場について紹介します。
「販売店に依頼する場合」
仏壇を購入した販売店などに処分をお願いする場合、費用相場はだいたい10,000円~50,000円となっています。
さらに閉眼供養も同時に行ってくれるところもあるので、処分しやすいというメリットがあります。
「粗大ゴミとして出す場合」
閉眼供養を済ませ、自分で粗大ゴミとして出す場合にかかる費用相場は、だいたい1,500円となっています。
もっとも処分費用がかからない方法ではあるものの、各自治体のルールに従って処分する必要があるので十分に注意する必要があります。
「不用品回収業者に依頼する場合」
不用品回収業者に処分をお願いする場合、費用相場はだいたい10,000円~50,000円となっています。
相場としてはほぼ販売店に依頼する場合と変わりありませんが、閉眼供養は自ら手続きして済ませる必要があります。
ただし仏壇の他にもさまざまな不用品を処分したい場合は、不用品回収業者にまとめて依頼することでスムーズな整理ができます。
「仏壇処分を依頼する際の注意点」
仏壇処分を依頼する際の注意点について詳しく解説します。
「親族の同意を得る」
仏壇の処分は、自分ひとりだけの意思で実現できるものではありません。
親族の同意を得ないことには、納得のいく処分にはならないので十分に注意しましょう。
同意を得ず勝手に仏壇処分をしてしまうと、後にトラブルへ発展することもあるので、事前に処分する意思を伝え、各々の同意を得てから依頼するようにしてください。
「仏壇の中身を空にする」
仏壇を処分する際に注意すべきことは、仏壇の中身を空にすることです。
仏壇の中には重要なものがいくつか入っています。それらを必ず取り除いた上で処分するようにしてください。
不用品回収業者に依頼した後、仏壇に何かが入っているのを作業員が見つけて事なきを得たならまだしも、誰もが気がつかずに処分が進んでしまった場合はどうしようもできなくなります。
処分する前に何度も入念に確認するようにし、空の状態で処分を依頼してください。
「備品の処分方法を検討する」
仏壇には備品がいくつかあると思います。
これらは処分できるものからそうでないものもあるので、処分の有無は閉眼供養の際に相談するなどして明確にしておくことが重要になります。
不用品回収業者に依頼する場合は、備品の処分もお願いできるか問い合わせしましょう。
大抵は見積もりの段階で処分できるかどうかわかります。
「トラブルが起こらぬよう慎重に処分を」
仏壇の処分は個人でできるものの、閉眼供養をはじめ親族の同意が必要になります。
後にトラブルとならないよう、慎重に処分するようにしてください。
またすべての不用品回収業者が仏壇の処分に対応しているわけではないので、依頼する前にまずは問い合わせをし、数社から見積もりをとって比較することをおすすめします。